デジタルエクスペリエンス分析の概要
デジタルエクスペリエンス分析について
デジタルエクスペリエンス分析では、セッションの再生のキャプチャとフラストレーションの検出によって顧客のデジタルエクスペリエンスを定量化し、エクスペリエンスのギャップを特定して解消できます。4つのフラストレーション行動の検出など、単一のWebブラウザ全体での各顧客のエクスペリエンスをモバイルWebとデスクトップで追跡できるため、デジタルプロパティ内で問題をプロアクティブに特定できます。
セッションの再生を通じて取得したインサイトは、デジタル機会ウィジェットを使用してダッシュボードで視覚化できます。このウィジェットには、個々のWebページまたはページのコレクション全体における収益機会とユーザーのフラストレーションの影響が表示されます。セッションの再生データを既存のダッシュボードに追加して、セッションとアンケートデータを並べて表示することもできます。
デジタルエクスペリエンス分析の使用時に適用されるデータプライバシーおよびセキュリティ規制を遵守する方法については、「デジタルエクスペリエンス分析のデータセキュリティとプライバシー」を参照してください。
セッションの再生
セッションの再生によってWebサイトのユーザーエクスペリエンスが再現されるため、ユーザーがどこでフラストレーションを感じているかをチームと一緒に把握し、デジタルカスタマーエクスペリエンスをスピーディーかつ効率的に改善できます。
Webサイト上でユーザーが見せるフラストレーション行動(レイジクリック、マウススラッシュ、エラークリック、デッドクリックなど)はセッション再生を通じてキャプチャされます。また、ユーザーがWebサイト上で費やした時間はセッションレコーディングとして残ります。これを再生することで、ユーザーのエクスペリエンスを確認し、その行動の理由を理解できます。記録されたセッションは[セッションの再生]タブで削除できます。
セッションの再生の詳細については、[セッションの再生]タブと[セッションの再生]セクションのサポートページを参照してください。
フラストレーションの検出
フラストレーションシグナルでは、ユーザーがフラストレーションを示した瞬間が強調表示されるため、Webサイト全体でユーザーのストレスが最も高いポイントを特定できます。セッションの再生を有効にすると、サイト全体で次の4つのフラストレーション行動が追跡されます。
- レイジクリック:あるクリックから次のクリックまでのポインタの移動距離が200 ピクセル未満、かつその時間間隔が300ミリ秒未満の4回以上の連続クリックを指します。
- マウススラッシュ:1ミリ秒あたり4ピクセルの速度でポインタを急激に動かす動作が6回以上あった場合を指します。
- エラークリック:クリックから50ミリ秒以内、または指タップから500ミリ秒以内に、捕捉されないJavaScriptエラーをもたらす要素のクリックを指します。
Qtip:ユーザーに表示されたエラーメッセージに関する追加の詳細は[セッションの再生]タブで確認できます。
- デッドクリック:本来なら何らかのアクションが起こるはずのWebボタンまたはハイパーリンクをクリックしても何も起こらない場合を指します。
フラストレーションシグナルを[セッションの再生]タブで見ることで、ユーザーがモバイルWebやデスクトップでフラストレーションの兆候を示したときに取った行動をビデオによる証拠として確認できます。
Webサイトで複数の訪問者が同じフラストレーション行動を示した場合には、フラストレーションシグナルを使用してインターセプトを表示することもできます。「フラストレーションターゲティングロジック」を参照してください。
ダッシュボードでのデータの表示
サイトでセッションの再生を有効化してユーザーセッションを記録すると、ダッシュボード内でセッションデータとフラストレーションシグナルを視覚化し、時間の経過に伴うフラストレーションの傾向を確認し、特定のWebエクスペリエンスでフラストレーションが最も高くなっている場所に関するインサイトを調べることができます。
データはデジタル機会ウィジェットで使用することも、既存のダッシュボードのウィジェットに追加することもできます。
セッションの再生データとアンケートデータの結合
セッションデータをアンケートデータと同じダッシュボードで視覚化するには、追加するアンケートでText iQが有効になっていることを確認してください。これらのアンケートには、セッションIDと再生URLをキャプチャする埋め込みデータフィールドも必要です。
- DXAプロジェクトで使用しているアンケートの1つであることを確認してください。
Qtip:このアンケートは、プロジェクト内の任意のインターセプトのターゲットにすることができます。
- ダッシュボードに含めるアンケートに移動します。
- 埋め込みデータ要素をアンケートフローの先頭に追加します。
- 最初のフィールド名として「Q_SR_ID」と入力します。
- 2番目のフィールド名として「Q_SR_PlaybackUrl」と入力します。
- 値は空白のままにします。
- アンケートフローを保存します。
- [データ]ページに移動します。
- Webサイトインサイトプロジェクトと同じ名前のデータセットを見つけます。
- 3つのドットをクリックします。
- [編集]を選択します。
- [X]をクリックして出力データセットを削除します。
- [ソースを追加]をクリックします。
- アンケートを見つけてデータセットに追加します。
Qtip:複数のアンケートを追加する必要がある場合は、結合を作成する前に、すべてのアンケート間でUnionを作成してください。
- Joinを作成します。
- Webサイトインサイトデータが左側ソースになり、アンケートが右側のソースになります。
- 左側の[結合条件]は[SessionId]にする必要があります。
- 右側の[結合条件]は[Q_SR_ID]にする必要があります。
- 出力データセットをデータモデルに追加します。
- 変更を公開します。
権限
セッション再生にアクセスするには、ユーザーにプロジェクト管理権限が必要です。詳細については、「ユーザー」を参照してください。