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360度評価を失敗させないための
設問項目例

この記事は 15分 で読めます
360度評価は、従業員の成長を促進するため、業績レビュー期間に使用されるフィードバックシステムとして有用です。失敗しない運用のためには、どのような質問をすべきなのでしょうか?その理由は?このページでは、360度評価を実施する担当者に向けた設問項目ガイドを提供しています。

360度評価:
失敗しない実施のために

フィードバックは、従業員が会社・組織からどのようにサポートされ、支援を受けているかを理解する上で非常に重要です。従業員にとっては、自分の仕事や努力が周囲からどのように見られているかを理解し、より良い結果を出すために、どのような努力をすればよいかを知ることができる機会です。このように、360度評価は、人材育成の材料としてに必要不可欠です。

一方で、従業員が受け取るフィードバックの質は、結果に差を生み出します。質の悪いフィードバックは、従業員とその上司との関係に悪影響を与えるだけでなく、360度評価ソリューションの可能性を損なう恐れがあります。一方で良質なフィードバックは、得た内容と結果を従業員に伝えるばかりでなく、従業員が勤務先との繋がりを実感し、より頑張ろうとする姿勢を促進することができます。

360度評価は、以下の条件に合っていることが重要です。

  • 評価者が被評価者と十分な関係がある:同僚、ラインマネージャー、直属の上司などは、特定の従業員について発言することができます。しかし、その従業員と業務上で関係の薄いメンバーからのフィードバックは、無関係なデータを増やすだけになってしまいます。
  • パフォーマンスだけでなく、従業員の特性に注目する :ここでいう従業員の行動とは、KPI以外の基準(例えば、コミュニケーション、モチベーション、対人スキルなど)で分析できるものを指します。
  • 「見えていなかった点」を発見する視点として捉えられる :攻撃的な設問や回答を誘導する設問は避け、偏りのない評価を求めましょう。

360度評価:良い設問の作り方

正確なデータを得るためには、360度評価の設問を適切な方法で作成する必要があります。ここでは、設問を設定する際に考慮すべき点をいくつかご紹介します。

  • 設問の構成 – 設問は公正で決めつけるようなものになっていませんか? 参加者が誘導や影響を受けずに回答することが可能な幅広い項目が用意されていますか?
  • 1項目で1つのコンピテンシーに焦点を当てた具体的な設問を設定する – 複数のテーマを測定しようとすると、参加者が混乱し、不明瞭な結果につながる可能性があります。
  • 設問の言語 – 設問には、参加者の母国語が使用されていますか? 理解を妨げるような過度に複雑な表現、専門用語、技術用語はありませんか?

最終的な設問設計が的確なものかどうかを考えるとき、その設問が下記の点をカバーしていることを確認してください。

  • 組織との関連性 – 最終的な設問項目は、組織として調査するに値する推進要因(ドライバー)や従業員の特性をすべて公正にカバーしていますか? 以下は、360度評価ソリューションの一環として調査する360度コンピテンシーのリストです。

360 feedback questions - core competencies

  • 職務との関連性 – 最終的に選択された設問には、8~10以上のコンピテンシーがありますか? フィードバックは、その職務の中核となる分野に集中すべきなので、この数を超えないようにしましょう。
  • 容易に完了できるプロセス – 最終的な設問構成は、読んで理解し、完了するのに容易な内容になっていますか? 調査疲れ」を避けるため、30~40項目を超えないようにすることをお勧めします。

クローズドエンドとオープンエンドのフィードバックの設問例

360度評価で使用される設問のほとんどは、選択肢が固定されている(はい/いいえ、1~10など)クローズドエンド型です。そのため、データ収集が容易で、定量的な分析ができるため、比較もしやすくなります。

しかし、自由記述設問(オープンエンド)もまた、フィードバックにおいて重要な役割を担っています。なぜそのような結果になったのか、数値で表せないような情報を把握したり、事前に設定された設問ではカバーしきれないような詳細を把握することができるのです。

自由記述設問は、参加者が記入することを必須とするか、任意とするかを選択できます。任意とすると、結果や特定の使用例を理解するために有効なコメントや定性的フィードバックが限定される場合があります。

タイプ別360度評価の設問例

管理職向け360度評価設問

以下ののクローズドエンドの設問は、管理職という役割の視点から360度評価設問に追加すると効果的です。

  • マネージャーは、他者を尊重しながら仕事をしているか?
  • マネージャーは、意思決定をする前に、他のメンバーの意見を考慮しているか?
  • マネジャーは、問題を効果的に解決しているか?
  • マネージャーは、チームのニーズや疑問に対して迅速に対応しているか?
  • マネージャーは、プレッシャーの中で納期を守って働くことができるか?
  • マネージャーは、組織の目標に沿った明確なビジョンを示しているか?

リーダーシップ

以下のクローズドエンドの設問は、従業員のリーダーシップ能力を理解するのに適しています。

  • 顧客の困難な問題に対して、解決策を提供しているか?
  • 日常的にリーダーシップを発揮しているか?
  • 仕事に対して責任を持ち、期限までに完了しているか?
  • 他のチームメンバーは、その従業員に仕事の助けを求めているか?
  • 問題なく職務を遂行しているか?
  • 問題解決のために、アイデアを提供しているか?
  • 効果的なレベルで仕事を管理しているか?

コミュニケーション

以下の設問は、従業員のコミュニケーション能力を理解するために使用されます。

  • 他人の提案によく耳を傾けているか?
  • 顧客、マネージャー、同僚と効果的にコミュニケーションをとっているか?
  • わからないことがあったら、さらに詳しい説明を求めることがあるか?
  • 的確な文章でうまくコミュニケーションをとることができるか?
  • 明確で簡潔な方法で話しているか?
  • 自分の考えを効果的に他者に伝えているか?
  • 議論や対話の機会を設けているか?

対人関係能力

以下の設問は、従業員が組織内でどの程度人間関係を形成し、育成することができるかを理解するために使用されます。

  • 他者と協力して仕事を進めることができるか?
  • チーム内の他のメンバーに敬意を払っているか?
  • 自分の感情をコントロールし、それを保っているか?
  • 自分のストレスレベルを効果的に管理しているか?
  • 定期的に他人と衝突しているか?
  • 組織の中核となる価値観を体現しているか?
  • チームの中で他のメンバーと効果的に協力し合っているか?
  • 他の従業員から相談されるような人物であるか?

問題解決

以下の設問により、従業員がどれだけ問題を検討し、適切な解決策を見出すことができるかを理解することができます。

  • 問題を適切に把握しているか?
  • 問題に対して有益な解決策を提案しているか?
  • 問題があるときにそれを認識しているか?
  • 問題を効果的に他者に伝え、関与することを促しているか?
  • 問題を解決するために、従業員が自主的に行動することができるか?
  • サポートなしで問題を解決することに自信を持っているか?
  • 問題に対して、革新的なな解決策を提供しているか?
  • 問題の影響と原因を理解しているか?

組織との整合性

以下の設問は、従業員が組織の目標や価値観に対してどのように反応しているかを把握するためのものです。

  • 組織の目標について知っているか?
  • 組織の戦略的ビジョンを知っているか?
  • 全社の価値観を日々実践しているか?
  • 会議で自社のことを議論するか?
  • 顧客に自社を推薦しているか?
  • 組織の目標達成に関与しているか?
  • 組織のアイデアや活動に対して、積極的にフィードバックしているか?

従業員のモチベーション

以下の設問では、仕事と自分の役割に対する従業員のモチベーションの水準を測定することができます。

  • 仕事に対して意欲を持っているように見えるか?
  • 自分の仕事にやる気があることを伝えているか?
  • やる気にさせるのは難しいか?
  • モチベーションはどの程度であるか?
  • 自分の仕事を他者と自主的に共有することに意欲的か?
  • グループ作業で他者のやる気を引き出しているか?

効率性

以下の設問は、従業員が組織の目標や価値観に対してどのように対応しているかを測定するためのものです。

  • 自分の仕事を効率的にこなしているか?
  • 他者と協働する意識を醸成しているか?
  • 日常業務に効率的に取り組んでいるか?
  • 担当業務をいつも適切な完成度でこなしているか?
  • 時間通りに仕事を終えているか?
  • 仕事において高いスタンダードを設定しているか?
  • 期待以上の働きをしているか?
  • プロセスを改善し、より効果的なものにしているか?

360度評価のための自由記述設問

自由記述設問を追加する場合は、各設問の後に設置し、参加者がなぜそのように答えたのか、具体的な理由を探ったり、クローズドエンドの設問の最後に、事前に設定された回答選択肢以外のまとめや最終的な考えを伝えたりすることが可能です。いくつかの例を挙げます。

  • 各クローズドエンド設問の後
    • もう少し詳しくお答えください。
    • なぜこの回答をされたのでしょうか。
  • 全クローズドエンド設問の最後に
    • この従業員について、他に何か伝えたいことはありますか?
    • この従業員は何が特に優れていますか?
    • この従業員がより効果的に役割を果たせるようにするには、どうしたら良いでしょうか?
    • その他のコメントをお願いします。
    • この従業員に関連づけたい、まだ取り上げられていない特性はありますか?
    • 具体的な例を教えてください。
    • どのようなスキルレベルを発揮してきましたか?

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コア・コンピテンシーに関する
360度評価の設問例

同僚のパフォーマンスについて誰かに質問するための360度評価のテンプレートはこちらです。これらのベストプラクティスは、アンケートを開始する際や、現在行っているアンケートのベンチマークに役立ちます。

テンプレートの各セクションは、異なる特性に焦点を当てています。この例では、コミュニケーション、戦略的マインドセット、意思決定、そしてチームを率いることです。

こんにちは(評価者の名前)。

あなたは、この360度アンケートで、(対象者名)に対する意見を提供するよう依頼されています。

以下は、(対象者名)の育成に適用される主要なリーダーシップ項目です。

以下の設問に回答することで、あなたのフィードバックを提供してください。

 

コミュニケーション

(被評価者名)を同僚と比較して評価してください。

全くない ほとんどない たまにある しばしばある いつも 観察する機会がない
聞き手のニーズに合わせたコミュニケーション
他者とのコミュニケーションにおいて、理解度を確認する

この分野で(被評価者)が改善できる1-2つの項目は何ですか?

この分野で(被評価者)が得意とする1-2つの項目は何ですか?

戦略的マインドセット

(被評価者名)を同僚と比較して評価してください。

全くない ほとんどない たまにある しばしばある いつも 観察する機会がない
目標達成のため明確な戦略を策定する
ビジネスの優先順位の変化に適応する

この分野で(被評価者)が改善できる1-2つのことは何ですか?

この分野で(被評価者)が得意とする1-2つのことは何ですか?

意思決定

(被評価者名)を同僚と比較して評価してください。

全くない ほとんどない たまにある しばしばある いつも 観察する機会がない
行動する前に、意思決定の影響を考慮する
意思決定に際し、適切なステークホルダーを巻き込む
問題解決に率先して取り組む
目標達成のための動機付けを行う

この分野で(被評価者)が改善できる1-2つのことは何ですか?

この分野で(被評価者)が得意とする1-2個のことは何ですか?

チームのリード

(被評価者名)を同僚と比較して評価してください。

全くない ほとんどない たまにある しばしばある いつも 観察する機会がない
誰もが成功できる環境をつくる
チームの貢献と仕事の可視化を促進する

この分野で(被評価者)が改善できる1-2つの方法は何ですか?

この分野で(被評価者)が得意とする1-2個のことは何ですか?

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360度評価を容易にするクアルトリクスのソリューション

360度レビューを活用する組織は、データ量に対応しきれず、結果分析・共有のステップに進むことが難しい場合があります。

クアルトリクスは「目的に合わせたテクノロジー」で、360度プログラムの参加者をサポートします。

  • 評価者が責められることを恐れず、率直で、信頼でき、実行可能なフィードバックを提供かの王な環境を醸成
  • 360度評価の主目的が従業員の成長と育成であることを被評価者に保証し、キャリア開発または根拠のない批判に関連する懸念を軽減
  • 能力開発に使用し、被評価者自身が評価者を選ぶことで、360度評価のプロセスを共同で設計することが可能に
  • クアルトリクスのソリューションとして結果を表示するのダッシュボードを提供し、人事やピープル アナリティクスのリーダーが、組織全体の強みや不足している部分を特定する情報を提供
  • 職位、役割、勤続年数、地域、その他の取り込まれたデータに基づいて、組織全体の求められる能力と既存の能力のギャップを特定するために、その場でデータを絞り込み可能
  • 結果を人事、教育・育成戦略に直接反映させ、より迅速かつ確実な育成の意思決定を支援
  • 組織全体の能力ギャップを迅速に把握

キー コンピテンシーをカバー

360 feedback questions - key competencies

 

4ステージ別の管理

360 feedback questions - 4 stages of 360 development

360度評価調査を実際に見る

Employee XM Team

この記事はEmployeeXMチームによって作成されました。

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