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カスタマー エクスペリエンス(CX)を向上させる 10 の方法

この記事は 10分 で読めます
ロイヤルティの向上、運用コストの削減、長期的な成長の確保など、カスタマーエクスペリエンス (CX) が持つ力を認識する企業は増えています。しかし、具体的に CX を向上させるためには、何が必要なのでしょうか?

カスタマー エクスペリエンス(CX)の向上 – ビジネス上のメリット

企業がカスタマー エクスペリエンス (CX) を向上させることには、どのようなメリットがあるのでしょうか?

カスタマー エクスペリエンス(CX)の向上により、収益に大きな影響を与える可能性がその好例といえるでしょう。カスタマー エクスペリエンスを適度に向上させると、年商 10 億ドルの企業では、3 年間で平均 8 億 2300 万ドルの収益増加を生み出すと推測されています (テムキン・グループ調べ)。

また、悪いカスタマー エクスペリエンス (CX) が生み出すデメリットも見逃せません。日本では、劣悪なカスタマー エクスペリエンスにより、約 890 億ドルの損失リスクが発生している という試算があります。

株式会社 Hacobu が実現した、顧客の声に基づいた先手を打ったアクションとは

この記事では、カスタマー エクスペリエンス (CX) を向上させるための10のヒントをご紹介します。

1.従業員エクスペリエンス (EX) の向上

一見逆説的なようですが、CX で成功している企業は、従業員エクスペリエンス (EX) も重視しています。

CX 向上の達成には、実際に顧客と接する従業員が最適な行動をとることが必要不可欠です。しかし、「EX は人事部」「CX は営業やサービス部門」と、この2プログラムの担当部門が完全にサイロ化しており、個別実施している企業も少なくありません。同じ組織内で同じ目的に向かっている以上、切り離して考えることの方が不自然であるとさえいえるかもしれません。

「EX のどのような部分を改善すると、CX が上昇するのか?」 と、連動させて考えることが重要です。

推奨されるアクション

従業員が優れた CX を提供する上で、何が妨げになっているのかを明らかにしましょう。従業員が悩んでいることは何なのかを頻繁な調査で把握することで、その情報をもとに自社にアクションを起こすことができます。

企業風土・カルチャーについても考えてみましょう。経営層から管理職、一般従業員に至るまでの従業員全員が、良い CX を支える共通の価値観を明確に理解し、同じ考え方に立っているでしょうか?

「お客さま一人一人の声に耳を傾けることにより、それぞれのニーズを的確且つタイムリーに把握し、最適なサービスを提供する」ことを実現した三井住友信託銀行

2.従業員から生まれたアイデアの重視

顧客と毎日のように接するのは、店舗やカスタマーサービス部門で働く従業員です。また、顧客の期待や気分、認識を察知することができる立場にあるという意味からも、同様に極めて重要な存在です。

そのため、この重要なつながりが損なわれると、顧客に対する理解も、顧客からの認識も低下します。逆に自分の仕事ぶりが評価されていると感じている従業員は、より仕事に集中し、より積極的に顧客を支援するようになります。

従業員エンゲージメントに関する調査によると、上司が自分を無視していると思う場合、従業員は積極的に離職する可能性が2倍高くなります。


離職率を抑制するためにも、従業員から発される意見やアイデアに耳を傾け、それぞれのメンバーが評価されていることを伝えることが重要です。

推奨されるアクション

従業員エクスペリエンスの関連データを収集するためには、定期的にパルス調査を実施することも重要ですが、従業員からのフィードバックに対して行動を起こすことが最も重要であるといえます。

従業員からのフィードバックとその結果できることの間に明確な関連性を持たせることで、従業員が自社にとっていかに重要であるかを明確にすることができます。


[採用事例] 従業員との対話の手段としてクアルトリクスのサーベイを活用する CTC 

3.テクノロジーを援用したカスタマー エクスペリエンスの向上

AIと機械学習は、CX 向上に合わせて活用することができます。24 時間 365 日 顧客に寄り添うチャットボットから、自由形式のテキストメッセージの意味を理解できる自然言語処理まで、最新のデジタル技術によって、インサイトの発見までの時間が短縮され、さらに高レベルでの個別化とサービスが拡張可能かつ手頃になりました。

AI や機械学習などのテクノロジーの価値は、これらを利用する大企業の数が増えていることからも証明されています。

推奨されるアクション

エクスペリエンス管理のために設計されたAIと機械学習ツールで、その可能性を探ってみましょう。クアルトリクスのソリューションデモをぜひご覧ください。

4.オムニチャネルの重視

ブランドとの接点が「店舗」「電話」だけだった時代は終焉を迎えました。Web トラフィックの50%以上がモバイル デバイスからもたらされる現在、マルチ デバイスのカスタマー ジャーニーはもはや当たり前となっています。

しかし、異なるデバイス間で一貫したカスタマージャーニーを維持することだけが重要なのではありません。今日の CX リーダーは、顧客がオフラインとオンラインのさまざまなチャネルを使用してブランドとつながり、しばしば何度もデバイスを切り替えるだけでなく、店舗などとも連携していることを理解しています。だからこそ、各カスタマージャーニーがシームレスに連携し、一貫していることが重要であるともいえます。

推奨されるアクション

ビックデータの解析からは、マクロレベルの情報しか得ることができません。デジタル チャネルを「人間らしく」するためのガイドブックを参照し、真の意味で顧客に響くデジタルエクスペリエンス、そしてビジネスへの好影響をもたらす DX を設計しましょう。

5. 徹底した個別化

今日の顧客は、自分の好みに最適化されたタッチポイントを求めています。

顧客に関する情報に基づいて CX を変化させる個別化 (パーソナライゼーション) は、カスタマー ジャーニーを最適化し、ブランドと顧客の絆をより強固なものにします。購入履歴に基づいたおすすめ商品やクーポンが満載の宣伝メールを受け取ったり、ユーザー プロファイルから Web サイトで表示するコンテンツを設定したりしたことがある方は、個別化の威力を実感しているはずです。

推奨されるアクション

個別化を有効に実践する方法には、例えば以下のような例が存在します。

  • 顧客アンケートの質問の個別化にデータを活用する
  • 位置情報の技術を利用し、地理的条件に応じた個別化を行う
  • 過去の購入履歴に基づき、「おすすめ商品」を提案する
  • アンケート回答者への個人的なフォローアップを行う
  • ユーザーの好みに応じて動的にコンテンツを変化させる

 

動画で解説・クアルトリクスのソリューションで最適なカスタマー ジャーニーを提供する方法

6.トップダウン・アプローチの採用

組織全体の CX の成功は、トップから始まります。経営層やリーダーは、顧客中心主義の重要性を示し、従業員に対して模範を示すことが重要です。

 

資産形成・運用や承継のニーズが複雑化する中、「お客さま一人一人の声に耳を傾けることにより、それぞれのニーズを的確且つタイムリーに把握し、最適なサービスを提供する」ことを目指した 三井住友信託銀行では、社長自らが各部署を行脚し、同社のパーパスに関するさらなる理解浸透と共通理解の醸成を目的として、「ウェブキャラバン」を全社員向けに実施しました。

また、キャラバンに対する従業員からのフィードバック収集も併せて実践し、その内容は翌日には社長に開示され、寄せられた声に基づいて次回以降へのコミュニケーション、伝え方の改善が実施されているといいます。

リーダーシップの模範は、顧客中心主義のカルチャーを発展・浸透させるために特に重要です。

推奨されるアクション

CX向上には「継続的に最高のエクスペリエンスを提供するための、企業全社でのメカニズム」の構築が不可欠です。

ウェビナー 『トップダウン&ボトムアップで今すぐ実践!CX向上のポイントとは?』では、 現場レベルの具体的な取組みに加えて、「経営層・管理部門の巻き込み方」「NPS®︎の上手な活用法」など、御社でもすぐに実行に移すことができる実践的なテクニックを、事例を交えてご紹介します。

7.カスタマージャーニー マッピングの活用

カスタマージャーニーマップは、サービスの提供元=自社と顧客との関わり合いの中で、顧客のニーズや認知を視覚的に表現するものです。

ジャーニーマップとコアメトリクスを相互参照することで、自社のCXをより深く理解し、どこに問題や機会があるのかを把握することができます。カスタマージャーニーマップは、現在のカスタマーエクスペリエンスの改善、将来のカスタマーエクスペリエンスの構想、組織変革の推進に威力を発揮します。

推奨されるアクション

eBook 『ジャーニー・セントリック思考の「5 つの質問」』を読んでみましょう。

カスタマージャーニー マップは、正しく使用すれば、顧客・従業員・パートナーが組織での体験をどのように捉えているかを知ることができる貴重なツールですが、すべての対象に対して正確なカスタマージャーニーマップを作成することは現実的ではありません。

しかし、カスタマージャーニー マップの考え方を取り入れ、視点を少し変えるだけで、相手目線 (顧客・従業員・パートナー) のより広範なカスタマージャーニーを描くことができ、日々の意思決定や行動を反映し、真の目的を理解するためのツールになります。

この eBook では、カスタマージャーニーを描くためのヒントとなる 5 つの質問をご紹介しています。

8.自由記述形式フィードバックの活用

カスタマー エクスペリエンスは、顧客自身の言葉で表現されたときに特に力を発揮します。アンケートの自由記述回答などで顧客の声を直接聞くことで、顧客行動の背景にある考えや感情に対する理解を深め、より多くの情報に基づいた CX の提供に活用することができます。

しかし、すべての人に自社ブランドについてどう思うかを尋ね、その答えを聞くのは非現実的です。最近まで、企業は自然言語によるフィードバックを処理し、利用することが制限されていました。

しかし最近では、顧客調査から得られたオープンテキストのフィードバックを大規模に分析し、傾聴の能力を大幅に向上させる方法がテクノロジーによって提供されるようになりました。クアルトリクスの提供するツール Text iQ は、自然言語処理を援用して大量のフィードバックを選別し、企業が知っておくべき大局的なパターンを特定します。さらに、データに基づいた将来の予測をすることも可能です。

推奨されるアクション

TextiQ の活用方法をこちらでご確認ください。

9.カスタマー サービスの向上

カスタマー サービスは、優れたカスタマーエクスペリエンスの中核をなすものであり、顧客の目には強力な差別化要因として映ります。優れたサービスを受けた顧客は、より多くの商品を購入し、ブランドへのロイヤルティをより長く保つということが、何度もデータで証明されています。

優れたカスタマー サービス を提供するためには、複数の要素が必要となります。従業員は、カスタマーサービスのスキルと行動を向上させるために、採用、トレーニング、コーチング、サポートを受ける必要があります。

また、スピードや効率だけでなく、品質を重視する 企業文化 も必要です。加えて、CX 向上に関連するインフラは、柔軟で拡張性があり、使いやすいものである必要があります。

推奨されるアクション

カスタマー サービスを向上させる方法としては、以下のようなものがあります。

  • 顧客の嗜好とニーズに合ったサポート チャネルの提供
  • デジタルと対面によるサポートをミックスし、待ち時間と応答時間の最適化を実現する施策 
  • クローズド ループを実施し、顧客の問題を解決するとともにポジティブな印象を残し、顧客との PDCA を回す
  • CSATCES などのベンチマーク指標を使用して、状況が継続的に改善していることを確認

10 VoC (顧客の声)プログラムの実施

VoC(Voice of the Customer/顧客の声)とは、顧客のエクスペリエンスや、製品・サービスに対する期待に関するフィードバックです。顧客のニーズ期待、理解製品の改善に焦点を当てます。

フィードバックを収集し、そのインサイトに基づき行動するためのプログラムを作成することで、顧客のニーズを理解し、より良い製品を作り、顧客を惹きつけ、維持することが可能になります。これは、どのような種類の CX プログラム であっても、成功に必要不可欠です。

推奨されるアクション

コロナ禍で加速したデジタル化で、「顧客の声に耳を傾けること」は、より一層重要となっています。専門家が解説する 2023 年の CX トレンド ウェビナーを視聴し、自社に最適な VoC プログラムについて理解を深めましょう。

デジタルから対面まで、カスタマー エクスペリエンス (CX) の設計・運用・改善をカバーするクアルトリクスのプラットフォーム