EX25:次世代の従業員エンゲージメント
監訳: 市川幹人 (クアルトリクス・ジャパン EXソリューション ストラテジー ディレクター)
(本記事は、現地時間 2021 年 8 月 31 日に、米国クアルトリクスのブログに発表された記事 の編訳です)
従業員意識調査 は 1970 年代から活発化し、当時は給与、労働時間、オフィス空間などに対する満足度を測ることに重点が置かれていました。しかし、数十年の時を経て、企業は、従業員が満足していること自体は素晴らしいことであるものの、生産性、問題解決、イノベーションなどの面では、必ずしもビジネスに付加価値を与えているわけではないことに気づきました。「従業員エンゲージメント」 という概念が新しいスタンダードとなったのは、このような背景があってのことです。
エンゲージメントの高い従業員は、自身の職責の範囲を超えて行動します。このような従業員は貢献意欲が強く、前向きで、企業のバリューを体現しています。このような姿勢は、従業員の定着率と生産性にも大きく寄与することが証明されています。
しかしながら、従業員のエンゲージメントが重要であることに変わりはないものの、変化し続ける今日の環境では、もはやエンゲージメントのみに注目しているだけでは不十分です。
従業員エクスペリエンス (EX) の時代
エンゲージメントは、より大きなパズルのピースの一つに過ぎません。エクスペリエンスとは、従業員の日々の仕事における出来事を総合的に捉えたもので、エンゲージメント、期待、インクルージョン、目的意識、身体的健康、ウェルビーイングなど、さまざまな要素を含んでいます。
COVID-19 は、働き方そのものを大きく変化させ、多くの従業員が自らの優先事項や期待を見直しています。米国の就労者の約半数 (44%) が、来年中に就職活動を行う予定との 調査結果もあります (英語)。従業員の離職率を抑制し、優れた人材を惹きつけるために、企業は従業員のニーズや優先事項の変化を考慮し、従業員エクスペリエンスへのアプローチを調整する必要があります。
科学的根拠に基づいた新たなアプローチ
クアルトリクスは、長年にわたる顧客調査と複数の実証研究を活用して、従業員エクスペリエンスを測定して最適化するための、業界をリードする総合的なアプローチである EX25 を開発しました。
エンゲージメントという単一の指標だけでは、もはや十分ではありません。クアルトリクスは、エンゲージメントという指標をシンプルにし、インクルージョン とウェルビーイングに関する新たな指標を加えた新しい KPI セットを作成しました。クアルトリクスの組織心理学の専門チームが、これらの KPI に最も影響を与える 25 のドライバーを特定しました。信頼感、心理的安全性、個人の尊重、ワークライフバランスなどです。
EX25 を用いることで、企業は従業員の声を収集するプログラムを複雑にすることなく、従業員の体験を総合的に理解し、インパクトを与えるためにどこに焦点を当てるべきかを知ることができます。
EX25に含まれる内容
- 企業が従業員に適切なタイミングでパルス調査を実施し、年間を通してのフィードバックに基づいてアクションを取ることを可能にするプログラム設計ガイド
- 従業員エクスペリエンスのKPIとそれを左右するドライバーによって構成される、科学的に検証された設問項目
- 組織単位でエンゲージメントに対する最重要ドライバーを把握し、改善課題に対してアクションを取るために、マネージャーやリーダーに対して調査結果を表示するダッシュボードのテンプレート
- 自社の従業員エクスペリエンスを他社と比較するためのベンチマークデータ
- マネージャーが各ドライバーを効果的に改善するのに役立つ、専門チームが設計したアクションプランヒント集
また、EX25 はクアルトリクスの既存の EX プラットフォーム機能と統合されています。例えば、スポットライト・インサイトは人事担当者が組織内の従業員エクスペリエンスのギャップを発見するのに役立ち、アクション・アイディア・ボードはチームが協力し、EX に影響を与えるトップドライバーを改善するために取るべきアクションを特定するために役立ちます。
EX25 に関する
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